消費者を騙す人と貧困ビジネスと消費者金融

消費者を騙す人と貧困ビジネスと消費者金融

消費者を騙す人と貧困ビジネスと消費者金融

世間には、消費者を騙すことで儲けようとする人はたくさんいます。2014年4月21日付けの中国新聞の夕刊に、2014年の消費者問題の集計に関する記事が掲載されています。国民生活センターが集計した結果の中で、お金に関するものでいえば、高齢者をねらった犯罪が20113年に初めて1万件を突破したこと、若者に投資関連のトラブルが要注意となっています。高齢者は認知症という難しい問題がありますので、地域で支えてゆかなければならいことです。また、社会人としての経験が浅く判断を誤る可能性がある若者については、消費者教育が必要です。このように、積極的に消費者を騙そうとして近寄ってくる悪質業者が確かに存在します。一方で、明るく派手な広告や、欲望をうまく煽って消費者が自らその罠にかかるのを待つ業者もいます。そして、しばしばこのような甘い誘惑にかかりやすいのは、どちらかと言えばお金持ち以外の庶民、貧困層だと言われています。そして、残念なことに生活困窮者を狙った「貧困ビジネス」は減るどころか増える一方です。マイクロファイナンスのように、貧困層をターゲットとしつつ、その生活を向上させたり改善させるようないわゆる付加価値をうむビジネスは別として、ただ貧困者から搾取するだけの貧困ビジネスが増える原因は、必ずしも業者のせいだけにはできません。不慮の事故など自分に責任のない理由で貧困になったとしても、いったん貧困になってしまうと、<やりくり>だけで貧困を脱出するのには時間がかかりますし、エネルギーも消費します。そのため、やりくりの期間が長すぎたり、エネルギーを消費しすぎると「ストレス管理」に失敗し、士気が低下し、やがて正常な判断力や計算能力が低下して消費者金融に向かう、ということもありえます。浪費を抑えられない、というのもある意味では病気といえるかもしれません。最近、宮沢りえさんの主演で映画化された「紙の月」の原作(著者:角田光代 ハルキ文庫)に、消費者金融からお金を借りて浪費を続ける女性の描写がありました。「月々の二万円程度をきちんと返していけばいつか返済し終わるだろうど亜紀は気安く考えていた。計算が苦手だった上に、消費者金融のシステムをまったくわかっていなかったのだ。無人のATMで簡単に引き出せるから、自分の持ち金を引き出していると錯覚していたせいもある。」まさに、消費者金融を利用する人の典型的な感覚ではないでしょうか。その原因について、別の場面で他の登場人物のことばを借りて語っている言葉が、消費者金融だけでなく、浪費から抜けられない人々の原因と、解決のヒントを語っているように思えてなりません。「牧子と睦美は対局の女性のように思っていたが、もしかしてある一点で彼女たちは全く同じなのではないかと思った。つまり、経済で何かを思い通りにできると無自覚に信じているらしいところが。」消費者金融から高い金利のついたお金を借りて何を手に入れたいのでしょうか。なぜそれを手に入れたいのでしょう。自分の心を掘り下げて考えることで、少なくとも自ら罠に進んではまることは少なくなるのではないでしょうか。